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≪ マウロ・ビゴンゼッティ振付:バレエ 「 カラヴァッジオ 」 ≫

10年に一度の衝撃のパフォーマンス
2008年12月 ベルリン国立歌劇場バレエ団
カラヴァッジョを踊る入魂のウラディミール・マラーホフ



  





Caravaggio ( 1571-1610 )
絵画の歴史に衝撃的に変化を与えた画家
彼自身の生涯も、衝撃的・破天荒であるカラヴァッジオ

この画家カラヴァッジオの心の葛藤を表現したバレエ、、
イタリアのマウロ・ビゴンゼッティの振付の衝撃的に美しい造形美
ベルリン国立歌劇場バレエ団芸術監督 マラーホフ の入魂の踊り
バエレ団全員にみなぎる集中度と勢い、、、

かつて ベジャールやキリアンの振付に遭遇した時の感銘以上に
このマウロ・ビゴンゼッティのバレエ・カラヴァッジオの公演には衝撃を受けた。
まさに 10年に一度位しか受けない程の芸術的感動である。
この感動は、、新鮮な内に記録しておかねばならない、、と衝動的に思い立ったのである。







音楽:原曲 クラウディオ・モンテヴェルディ
振付:マウロ・ビゴンゼッティ Mauro Bigonzetti

ウラディミール・マラーホフ Vladimir Malakhov
ポリーナ・セミオノワ Polina Semionova
ベアトリス・クノップ Betrice Knop
中村祥子 Shoko Nakamura


初演: 2008年12月 ベルリン国立歌劇場バレエ団

カラヴァッジオの作風の特徴は、、、
大きな暗闇の背景に
主題となる人物、出来事にのみ光を当て浮き上がらせる。

『 光 』 と 『 闇 』 なのである。


↓  ビゴンゼッティ の舞台は、全編 闇の中に光で構成されている。  ↓





↓  入魂の踊り マラーホフ  ↓



肉体美 のみならず、、カラヴァッジオの生き様までを表現する造形美である。





カラヴァッジオの絵画表現方法と共に、、生き様・心の葛藤まで表現、、


バレエ芸術に、、これ程の可能性があったとは、、、衝撃なのである。

旅行のついでに、、オペラハウスで優美に楽しもう、、、
そんな心算で バレエを見てきた。

スカラ座やサンカルロ劇場で、
ザハロハのバヤデールを観劇し大満足していたので、、

この カラヴァッジオ の与えた衝撃は、、
正に衝撃なのである。












光 と 闇   そして 聖なるもの 運命、、、

それぞれが、、踊りとして具現される。

カラヴァッジオと同世代のモンテヴェルディ
モンテヴェルディのメロディーをアレンジした曲
これらの居心地が実に良いのである。


↓ 光のポリーナ・セミオノワ ↓







美しき肉体 ポリーナ・セミオノワ




スベトラーナ・ザハロハの優美な美しさも心地良い、、
しかし、、この筋肉美、、と 造形美、、、美しいのである。








あらゆる場面が、、魅せられる、、弛緩した場面は皆無

経過的な場面が全く無い。








舞踏だけの魅力ではなく、、内に充満した情念が演じられているのである。
これがあってこそ、、芸術なのである。
芸術と呼べるのである。













入魂の踊りは、、、ソリストだけではない。
ベルリン国立歌劇場バレエ団の全員に勢いがある。







かつて、、ベルリン国立歌劇場で、、全く緊張感の無い”後宮からの逃走”を見た。
フルート奏者が、自分のPart が休符の時に、譜面台の雑誌を見ていた、、、
舞台上も、、マンネリの消化試合の様なもの。

ベルリン国立歌劇場はそんなレベルの劇場と思い込んでいた。
ベルリンの3つの歌劇場のバレエ団が組織替えで、
統合されて、、ウラディミール・マラーホフが芸術監督に

そして、、こんなに熱気溢れるバレエ団になっていたとは!!


素晴しき指導者の登場、、そして
反発するのではなく、、盛り上げていく組織員達
幸せな現状なのであろう。


しかし、、オーケストラ奏者に関しては、、
二流の実力で精一杯熱演している、と
言わざるを得ないのだ。





全ての所作に、、勢いがあり、、溌剌なのである。












張り切る心は、全ての肉体の形に弾みをつけている。






葡萄の登場、、、


カラヴァッジオの果物と言えば、、葡萄である。

踊りの場面場面に、、
カラヴァッジオの絵画をイメージさせる。



葡萄を受ける口、、、こんな仕草にも、、張りのある瞬間






↑ カラヴァッジオの絵画をイメージさせる ↑
十字架と、、磔刑、、、

クロスされた両脚、、、



↓ 闇 を踊る ベアトリス・クノップ













↓  ジプシー女  ↓
運命、、占い









↑  手相を見る  ↑


女占い師、、、

手相を見ながら、、指輪を抜き取る。



↓  中村祥子  ↓



日本人が混ざっていると、、違和感を感じる経験が多かったのだが、、
中村祥子は、、全く違和感は無い、、
他の人達と同じく、作品に溶け込んでいる。
心地良く美しい踊りである。


テーマは 『 愛 』
深々と静かに刻む 音楽に浸りきり舞う このひと時は、、圧倒的な感動ものである。






















カラヴァッジオを取り巻く、、光、、闇、、死、、聖なるもの、、運命、、、

其々に理屈っぽい絡みは無いが
なんとなく感じられる踊りの数々、、
全てが、、造形美 と 深く感じさせられながら、、終焉に、、、

























あらゆる要素が入り組み、複雑に絡んで人生は成り立つ。





必死に生きて、、幸せを得られれば良い、、
幾ら必死にあがいても、、どこか歯車が狂えば、、

人は皆、、其々の人生を歩む。
必死に生きれば、、人様の必死さも感じとれるであろう。
惰性で、世の流れに流されて生きれば、、
他人の必死さは、、単なるお芝居見物。






全ては、、いつも終わりに向っている。

充実しているか、、不幸せか、、




凄いパフォーマンスを成し遂げた人々が居る。
そのパフォーマンスに遭遇した幸せ、、、、、、

彼らの今後にも期待できる楽しみ、、














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