≪ パラッツォ・ヴェッキオのストゥディオーロ (フィレンツェ) ≫

2004年GWイタリア、フランス旅行報告(21)
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■ フィレンツェのパラッツォ・ヴェッキオの<500人広間>に気を取られていると
見過ごしてしまいそうなのが、入口が小さく細長い部屋、フランチェスコ1世(コシモの長男)の
ストゥディオーロ(小書斎)だ。  ヴァザーリが中心になって制作。

今回は、近郊都市巡りの余り時間しか、フィレンツェ市内見学に当てていない。
フィレンツェの数少ない目的場所の一つにしていた。  厳重な入館チェックの列に並ぶ。
人数が多いから列ができるのではなく、チェックが厳重だから列ができている。

■ ストゥディオーロ(小書斎)といっても、収集品の保管庫として計画されたらしい。
設計のテーマは、<自然素材><精錬・加工技術><4大元素>という工業的なもので、、、
芸術では一般的な題材ではない。  これが、私が興味を持った原因だ。

4大元素というのは、『 水 』、『 火 』、『 空気 』、『 土 』 である。



↑ <500人広間> ↑
ストゥディオーロは、画像の左下にあり、写っていない。

↓ ストゥディオーロ内部 ↓

1570-1575、  3.4 m x 9.5 m
下段の絵は保管庫の扉となっている。


↑ 天井画 ↑
Poppi 作

← 『 ダイヤモンド鉱山 』  115 x 107 cm
Maso da San Friano

ダイヤモンドの貴重さゆえか、
正面の目立つ位置にある絵。


↑ 労働者は片手を拘束されている。 ↑
← 『 真珠採り 』
117 x 104 cm
Alessandro Allori

有名な絵だ、、
爽やかで華麗だ




↓ 部分拡大画像 ↓


← 『ペルセウスとアンドロメダ』
127 x 109 cm, G.Vasari

↓ 『竜涎香の収集』
G.B.Naldini


↑ 『 羊毛工場 』
116 x 86 cm
Mirabello Cavalori

↑ 『 ファエトンの姉妹達 』 琥珀
117 x 83 cm
Santi di Tito


↑ 『 ポッツウォーリの浴泉 』 硫黄の鉱泉
117 x 100 cm
Girolamo Macchietti


↑ 『 金鉱山 』
117 x 107 cm
Jacopo Zucchi


↑ 四角い絵が上段で →

↓ 楕円形の絵が下段で保管庫となっている。 ↓



絵は34枚、彫刻が8体、肖像画2枚
それに天井画である。


神話、聖書、寓意、、と
絵画のテーマは限られているが
この部屋のように、科学的、工業的なものを
まとめて見ると、新鮮で刺激的だ。
↓ 『 錬金工房 』
117 x 85 cm
Giovanni Stradano


↑ 『 イカロスの墜落 』 蝋
117 x 67 cm
Maso da San Friano


↑ 『 夢の寓意 』
117 x 68 cm
Giovan Battista Naldini


↑ 『 寵姫カンパスペを
画家アペレスに与えるアレキサンダー大王 』
122 x 84 cm
Poppi


↑ 『 アイソンを若返らせる薬を造るメディア 』 薬
120 x 84 cm
Girolamo Macchietti


↓ 『 ヘラクレスと紫染料の発見 』
117 x 68 cm
Santi di Tito



↓ 『 祭壇のラヴィニア 』
117 x 70 cm
Morabello Cavalori



500人広間が2階で
3階に上がると、、様々な装飾された部屋が多数
写真に撮った部屋しか記憶に残らない、、


↓ 4大元素の間、水の壁画、ヴァザーリ、 1556-1559




訪れる者にあわせて、それぞれに素晴らしい見世物がある。
ヴェネチィア、フィレンツェ、ローマ、、、イタリヤの歴史の産物は無限に近い魅力を醸し出す。
気が付いた者は飽きることを知らないだろう。

それにしても、、この街の観光客の多さ、、、密度の濃さというか、濁った乱雑さというか、、
時には、嫌悪感を憶えることがあるが、、、
人が集中しない場所で、魅力を探し出していく楽しみはある。

■ <2004年GWイタリア、パリ近郊都市21日間旅行 目次>

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