フランコ.ゼッフィレッリ

 彼の名を初めて意識したのは、映画「ロミオとジュリエット」だ。オリビア・ハッセ主演だ。先ず挿入歌に魅せられた。それから時代のリアリティだ。ゼッフィレッリを好きなのはそこが最大だ。お金をケチらずその時代にリアルに引き込んでいく。ストラータスが歌う映画「椿姫」も豪華でリアルである。(リアルといっても現実よりも豪華過ぎると思う。)これでもかこれでもかと盛り上げてくるフローラの夜会での闘牛士の踊り、最後は花吹雪の場面だ。たまんないね! メトロポリタンオペラのトゥランドットもスッごく豪華だ、圧倒される、エバ・マルトンもすばらしい。映画「若きトスカニーニ」だったかな、AIDAの凱旋の場も凄かった。なのに記憶に残り難い安っぽい映画も何本か撮っているはずだ。めぼしいものはほとんど見たはずだが。不思議な才能だ。 親方のビスコンティはうっとうしいのだが。


[別稿] フランコ・ゼッフィレッリ監督の映画『 ムッソリーニとお茶を 』 を見て