≪五竜岳・唐松岳・遠見尾根・八方尾根≫ 登山報告

写真豊富な、のぶなが山行記
感動の共有、のぶながTOPページへ ■ コース=八方池山荘 → 唐松岳 → 牛首 → 大黒岳 → 白岳 →
        五竜山荘(泊) → 五竜岳 → 遠見尾根 → 遠見アルプス平

01年 9月21日〜22日  天候=初日雨、2日目早朝晴れ、以後山上はガス

■ 所要時間=1日目、八方池山荘発 8:45 → 唐松頂上山荘12:00 → 唐松岳12:30 →
        →  唐松頂上山荘12:50、1:10 → 五竜山荘4:05        計 7時間

       2日目、五竜山荘 5:50 → 五竜岳7:04、8:00 → 五竜山荘9:04、9:22 →
         → 西遠見10:41 → 大遠見11:01 → 中遠見11:54 → 小遠見12:15、12:37 →
         → 地蔵ノ頭1:16 → アルプス平                   計 6時間11分
                                                2日分合計 13時間11分

≪標高差 1294m≫ 奥穂高の標高差=2073m、悪沢岳=2041mである。
主な標高≪五竜岳2814.1m≫≪唐松岳2696.4m≫≪アルプス平1520m≫≪八方山1974.2m≫

■ 前日、大阪21:42発のちくま で、松本乗換えアルプス、大町乗換え快速で、白馬着6:09
  八方からのゴンドラ始発は8時
■ 天気予報は良くなかったのだが、混雑を避ける為、3連休の1日前に出発した。 
   急行ちくま も乗車率50%で、全ての人が2席占有できた。
   五竜山荘も、1部屋に3人だけ、夕食のカレーを食べたのは20人であった。

休日に山に行かないと、テロをきっかけとした戦争への煽動報道一辺倒による憂鬱が、深まって行く。
さりとて、列車、山小屋の大混雑も、憂鬱だ。  無理を承知で、前日出発となった。
結果は、大正解である。 五竜岳山頂での、雲海と大展望、 遠見尾根の快適下山道、、、

■ 今回の目的は、五竜岳、剣岳八ツ峰チンネのドアップ写真、能登半島の眺望の3点である。

過去の山行の経験から、山頂からの眺望、山頂の在り様からして、≪標高2800m以上の山は、それぞれ独特の個性がある可能性が高い≫と判断し、個別に知る必要がある。

人間でも、企業でも、山であっても、優秀な個性が好きだ。 憧れる。
凡庸は自分の現状だけで充分だ。
少しでも高上・向上の刺激になる可能性のあるモノを求めて、高い山をも目指す。

五竜も残り少ない対象の山である。 残る未制覇の山で、気になるのは 針ノ木、三ノ沢、蝙蝠ぐらいだ。
赤牛、竜王あたりはワザワザ行く必要は感じない。
唐松は、標高、位置からして、特に目指したのではないが、オマケで<不帰ノ嶮>が確認出きれば、他人様を理解する資料になると思ったのだが、、、


曇り。 1時間半待ち、
ゴンドラ始発8時に乗る

ゴンドラ+リフト2=\1400
登山開始は、霧雨

八方池あたりで少しガスが晴れてきた。 白馬方面

戸隠、高妻、妙高、火打の信州の山々
 画面真中に八方池丸山の後ろに唐松岳の頭

不帰ノ嶮、3,2,1峰

南に見える遠見尾根
最初から、雨具、ザックカバーを着けての登り、
視界は数十mだったので、前方の登山道が見えるだけだったが、八方池手前で、ガスがきれ、初日の数少ないシャッターチャンス。
でも丸山では、完全に雨。 登るに連れてひどくなる。
 どうでもいいのだ! 本命は明日の五竜岳!
 ↓ 唐松岳山頂で、
 とにかく証拠写真
唐松山頂への尾根では、風も時折きつくなる。
小形の鶏程の大きな雷鳥が、登山道を進行方向に逃げる。
お腹だけが真っ白。 横のハイ松に逃げるに30mは下った。

頂上山荘で5人連れが、五竜小屋へキャンセルのTEL。
\900のラーメン食って従業員に聞く「今から五竜に行く、大丈夫か?」 「お客さんの判断です」 と無関心な返事。 危険は無さそうだ。 『行くぞ!』

≪山上からの眺望は、朝8時まで≫の経験則
唐松泊ならば、マトモな五竜岳からの眺望は期待薄。


牛首の鎖場は、コセコセと神経を使う。
おおらかな剣岳の鎖場は快感なのだが、、


鎖を持つ手が冷たい。 感覚が鈍る。 足場は、噂ほど悪くない。
慎重ささえあれば問題なし


眺望は全くないが、ルート判断に迷う個所はなかった。

鎖場にも、品格がある事を知覚した。 山の品格との関連を気にしてみよう。

鎖場のUpDownを過ぎると、ありふれた長い下りと登りが繰り返す。
若い単独行2人に、追い抜かれた。 1人は熊本のHIRO氏。


 五竜山荘は1部屋に3人、乾燥室の火力は弱く、夕食のカレーは、半分冷めていた。 20人の夕食客なのだから、顔を見てからヨソッテ、温かいカレーを出す心遣いはなし。 具が入っていたか記憶なし。 お代わりはOK。 阿曽原小屋のカレーもお代わりOK。 聖平小屋は、ご飯だけお代わりで、ルーは最初のみ、配分を考えて食さねばならぬ。
 前回の黒部五郎小屋の雷雨後の強烈な乾燥室の火力に、今更ながら心使いを感じる。
心使いのある小屋は、至る所に気持ち良さを感じるのだが、逆もまた徹底している。
心使いのあるレストランしか行かない私にとって、サービス業なら心使いがあって当たり前。 大混雑時なら致し方ないが、、、
いつも行くイタリアリストランテは、大衆的な価格なのに、混雑時には、余計に気を使ってくれる。



翌朝5時過ぎはガスで何も見えなかったが、
5:50出発時は、この快晴さである。

真中の台形が五竜岳山頂である。
<所要時間1時間>

 ↑ 五竜岳山頂部分
双耳峰と言うわけではないが、中央部分は少し低くなっている。
東峰、西峰は大げさか!
最初は単純な登り
ガスったり、晴れたり ↓
黒部側に虹、
うっすらと餓鬼山か? ↓
G0ノ頭、G2ノ頭とあり
G0ノ頭と太陽 ↓
 ← 山頂直下から、
 鹿島槍ケ岳の双耳峰2889m

 あちらが75mも高いのだ。

 ↓ 山頂直下の高度差のある鎖
  こういう鎖場はおおらかだ。
 ↓東から見た西の山頂
  狭い山頂部は秀峰の条件
4枚着込んで1時間過ごした山頂部
 ↓西峰の山頂標識と立山・剣
東(南)峰だけで通過する人もいた
 ↓西から見た東峰
 ↑雲海から抜け出る立山・剣岳

*雲海で選ばれし山のみ頭出す*

 ←光学6倍×1.8Teleレンズ
 10.8倍で剣岳八ツ峰チンネ
 ↓五竜岳山頂からの鹿島槍ケ岳。 G4,G5ノ頭、八峰キレット
 あちらが高いのに、こちらが高く見えてしまう。

↑鹿島槍の肩越しの槍-水晶-薬師
↓穂高+槍 も光学10倍で

 ↑能登半島は確認不可
宿題が残ってしまった。

 ↑瞬時快晴の唐松岳、杓子、白馬
ほとんどガスで見えなかったが、、

 ↑白馬岳右の小蓮華山は冬化粧
光学10倍で撮影
 ↓東谷山尾根の神秘的な池
 下山道でもできないかしら
 速く流れるガスは時々切れる
 ↓白岳、五竜小屋、G0ノ頭
下りは、G2ノ頭への道もあるので注意  ↓G2ノ頭
 ↓G2ノ頭の山腹を下山する。
     輪郭部の色が滲むのは、安価な望遠レンズのせいか?
↑下山後の小屋前からの五竜岳

    →
今日は連休初日だ、これを嫌って無理をして1日早く来たのだ。
私は、1部屋に3人だけの裕福登山。
 ↑白岳から見た五竜岳頂上部
 秀峰の充分に条件を備えている。

白岳から遠見尾根への下りから見た五竜岳と五竜山荘

鹿島槍側から見るより、この位置が良い。
人が居れば記念写真を頼みたい所だ。 右隅に小さく人物を入れてもらう、、

紅葉は一部の樹だけであった。
気持ちの良い五竜岳山行であった。  五竜岳は、秀峰である。
≪山頂の風情良し≫≪肩から(小屋)の登り良し≫≪山頂からの眺望(剣・立山)良し≫
やはり、高い山(2800m以上)は登っておかねばならない。

これから遠いと評判の遠見尾根を下るのだが、予想に反して好きになってしまった遠見尾根である。 樹林帯ではなく、眺望の良い緩やかな稜線を、快適な土の足場を踏んで下るのだ。
     <遠見尾根の下り>山行記へ


■ ≪私の山登り観≫
高い山に登れば地球が見えてくる 何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。 ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか? 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。

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