≪内蔵之助平、仙人温泉の下り・下の廊下(下ノ廊下)≫ 登山報告

写真豊富な、のぶなが山行記
感動の共有、のぶながTOPページへ ■ コース=黒部ダム → 内蔵之助平 → 真砂沢ロッジ(泊) →
      → 仙人新道 → 池ノ平 → 仙人池ヒュッテ(泊) →
      → 仙人温泉 → 阿曽原温泉 → 欅平

01年10月5日〜7日  天候=初日小雨、 2〜3日目 晴

■ 所要時間=1日目、黒部ダム発 7:45 → 内蔵之助出会8:50 → 分岐橋 11:33 →
        → ハシゴ谷乗越2:00 → 真砂沢ロッジ4:26               計 8時間23分

       2日目、真砂沢ロッジ5:48 → ニ俣7:00 → 仙人新道峠9:30 → 池ノ平10:15
            池ノ平11:20 → 仙人池ヒュッテ12:19                計 6時間

       3日目、仙人池ヒュッテ6:10 → 仙人温泉7:26 → 阿曽原温泉9:46 →
           → 欅平2:58                                 計 8時間48分

                                                3日分合計 23時間11分

≪標高差 1500m≫ 黒部ダム〜ハシゴ谷乗越=700m、ニ俣〜仙人新道〜峠=550m
              仙人池ヒュッテ〜阿曽原温泉=1240m

主な標高≪黒部ダム下1300m≫≪ハシゴ谷乗越2000m≫
≪二俣1600m≫≪仙人池ヒュッテ2100m≫≪阿曽原温泉860m≫≪欅平600m≫

■ 今回の山行は2つに分けて掲載。
  ≪裏剣 : 池ノ平 + 仙人池 の紅葉≫ ≪内蔵之助平、仙人温泉の下り・下の廊下
     ここでは、≪内蔵之助平、仙人温泉の下り・下の廊下≫のみ掲載
                   裏剣 : 池ノ平 + 仙人池 の紅葉≫のページへ

■ 1年で最も混雑する時期なので、勇気をだして連休1日前に出発。
  木曜夜の大阪発急行ちくまは、1人で4席を占有できる、、、山小屋は、布団1枚に1人。
  連休前出発は癖になる。  連休初日の阿曽原小屋は、布団1枚に4人だったそうな!
■ このコースの問題点は、扇沢のトローリバスの始発が7:30という事。
  今回も、大町からタクシー相乗り(バスと同料金)で、扇沢で1時間以上の待ち時間。
  この1時間の出発の遅れは、登山にとっては大きなデメリット。
  急行アルプスの到着に合わせたトローリーバスの要望書を、皆で繰り返し出そう!!
  今回でも、バス1台分の乗客が、ウロウロ待っているのだから。

■ 初日は、ずっと小雨であった。 扇沢で既にザックカバー装着、雨具着用、
  ダム到着後、直ぐにダム下に下る。
  ただ、前回このコースで膝を傷めた原因が判らないまま、、、
  この最初の急な下りを、張り切り過ぎたのでは?との反省で、シッカリと着実に心して下る。






ダム下までゆっくりと25分
前回と同じ所で写真を撮ってしまう。

見える範囲で登山者は20前後か、







内蔵之助出会まで1時間。
ここで内蔵之助谷へ向かったのは3人だけであった。
最初は草の茂った狭い道。
沢に出るのは1ヶ所のみ、ほとんどが高巻き道で、急登も少しあった。
沢の水流は激しい!







内蔵之助谷に入って10数分、沢に出て大きな岩に行く手を遮られた。
2m以上の高さ、足場はなしどころかオーバーハング
沢へ周るが、凄い流れの中、水中に足場の岩あり
足を乗せてみるが、スリップしそう、下は3m程の落差で水が落ちている。

少し戻って、ルートを捜すが、山側は大きな壁、沢の水流は渡れそうにない。
雨の中、人の通りそうもない場所で、危険を冒すわけには行かない。
やむなく、目的地変更、裏剣を諦めて、阿曽原温泉のみで我慢、、、と、、
そこに、休憩の終わった2人組が、、、、、

リーダーらしい長身の男性が、ザックを置いて、
背中と両足で2つの岩をツッパって、ずりあがって行く。
何とか登りきる、、、   私が彼のザックを頭上に上げて渡す。
私も、同じように、背中と両足で2つの岩をツッパって、、、、
ずり上がろうとすれど、ずり上がる余裕が無い、、、
足が伸びきっている、、ずり上がるには、膝が少しは曲がる余裕が要る。

上から手を差し出され、宙吊りで引き上げてもらった。
彼らと出会わなかったら、裏剣には行けなかったのだ。

ここで、背中で岩をツッパた結果、雨具の背中に破れが! 帰宅後洗浄中に発見。
水量が多いときは、長身でないと、単独行は無理の可能性あり、内蔵助谷は!

雨でなかったら、多少の無理はできるのだが、、、、、

一箇所だけであった。 他は問題なし。
道があらぬ方向に急登する個所があって、丸山への迷い道では?と心配したが、無事目指す方向に折れて行った。


高巻き道は樹林の中、
時々開ける展望は、落ち着いた紅葉。

濡れるカメラをかばいながら撮らねばならぬ。










雨中の歩きは、もう慣れっこだ。
苦痛ではなくなった。
途中すれ違ったのは1人だけ、↓




2時間40分も掛ってやっと分岐橋
橋を渡って内蔵之助山荘か、
真砂沢ロッジかの分かれ道↓




内蔵之助平の登りは97%が涸れ沢を歩く。 分岐にはペンキ印があり迷う事はない。↓




ハシゴ谷乗越から内蔵之助平を見る。 真中黒い山が丸山東壁↓



 ハシゴ谷乗越から、剣沢、仙人新道の登りを見る。 ↓
見えている川が二俣付近だ。 やや左の尾根が仙人新道 ↓





ハシゴ谷乗越からの下りは、見晴らし良く快適だが、途中から、ハシゴの連続、ロープとチョットややこしくなる。
左手に剣沢雪渓、正面に八ツ峰末端、右手に剣沢南俣と、心は躍る。


 剣沢雪渓↓




剣沢に下りたのだが、ロッジは??




渡河地点だけ200m程雪渓が残る




真砂沢ロッジの方向が判らない。 ガイド本に「橋を渡る」とあったから、雪渓を対岸に渡る。 ペンキがあるので、とりあえず登る。
5分程で目の前に小屋が、、、→
夕食はカレー、接客の素人くささに反して美味、お代わり自由。 ご飯が8人分で、次は炊き上がるまで30分待ち。
布団1枚に1人、余った敷布団を2つ折にして、6時過ぎから熟睡。 目覚めた時、山に居るのを忘れた快眠!!










↓朝5:48出発。
 雪渓は固くて滑らない




雪渓は100m程で沢沿いの道に、
↓不気味な割れ目




 歩き易い道が続く
 ↓剣沢の水量は多い。




↓途中の鎖場 →に続いている









1時間で、二俣にある近藤岩↓





←二俣にある注意書き。
北俣に行く予定で6本歯のアイゼンを持って来たのだが、中止。
仙人新道を登る事に!
これが良かった !
北俣だと八ツ峰は見えない。 最初は仙人新道を登るべきだ。 快感展望の連続だから


↓仙人新道から北股を見る。 北股を通る魅力は、三ノ窓雪渓と小窓雪渓を下から見上げる事か!!   雪渓は無く、通れそうにない、、↓





↑仙人新道の登り、左が池平山



  この後、池ノ平〜仙人池、翌朝出発までは →  裏剣 : 池ノ平 + 仙人池 の紅葉≫のページへ



翌朝、朝日のあたる八ツ峰と仙人池の写真を撮って、6:10仙人温泉に下る。 阿曽原温泉まで標高差1240mの急降下である。 Wストック使用で膝を極力かばいながら下る。

1/5程が、カモシカの足場の如く斜面の細い道、不注意だと直ぐに谷底へ! 温泉小屋からはハシゴの連続等々、とにかくキツイ下りなのだが、心は快適! 苦痛無く無心に下れた。



↑白馬〜唐松まで気持ち良く見える



大きな滝



道は細く足場は悪い、見とれずに注意深く下らなければ、、、





↓仙人温泉の源泉の湯煙





 ここまで1時間15分
↓仙人温泉は休憩所の前だあ〜





↓仙人温泉のオヤジさん、
泊まりたくなる程、善人の受け応え







 下り始めて3時間半で阿曽原温泉、キツイ下りだが何故か楽しい下り。
 顔を出した阿曽原のオヤジさんと数分喋り、いざ5時間の水平道。 ここからはいつか来た道、ただ歩く、、




























2:58無事、欅平着
心配した膝も快調。
5:25分のトロッコ列車整理券をもらい、猿飛温泉\700でサッパリ。 快感山行の締めくくり。
湯上り後、4:43分のキャンセル分をもらい、最終特急に間にあって帰宅。

 ■ 99-10-02最初の下ノ廊下 山行記へ




池ノ平で、紅葉真っ盛りに出くわし、とにかく心の弾む山行であった。
偉大な大自然、快晴、時期、的確なスケジュール、、、、心洗われる余韻が続く、、

裏剣 : 池ノ平 + 仙人池 の紅葉≫のページへ


■ ≪私の山登り観≫
高い山に登れば地球が見えてくる 何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。 ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか? 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。
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